【2019年最新版】オーストラリアの最低賃金が上がっていたので、労働環境などとともに解説します
どうも!オーストラリアにワーホリ中のくろやんです!
実は仕事場の同僚に言われるまで気づかなかったのですが、オーストラリアの最低賃金が今月7月から上がっていました。
日本は毎年10月に改定していたはずなので、この時期は賃金改定について何も気にしていませんでした。
まあ当たり前ですが、国が違えば賃金の規定や労働環境も異なるわけです。
オーストラリアは賃金が高い事で有名ですが、実際今月からの最低賃金の引き上げでどうなったか解説したいと思います。
ついでに賃金以外での労働条件などもサラッと解説します。
これからオーストラリアで働く予定がある人は是非参考にしてください。
(日本円換算は2019年7月20日現在1ドル=75円で計算)
最新オーストラリアの賃金事情(2019年7月現在)
オーストラリアの最低賃金は今月より引き上げられ、以下の通りになりました。
フルタイム・パートタイムの最低賃金は今月7月より19.49ドル(約1462円)です。
先月までの18.93ドルから0.56ドル(約42円)の値上がりです。
いやー、高い!
現在はオーストラリアドルのレートがあまり良くないのですが、それでも1500円近い時給は東京の最低時給を500円も上回ります。
そして、カジュアルの場合、最低賃金が25%上乗せされて24.36ドル(約1827円)になります。ひえー!
ここに深夜割増や土日祝割増などの規定が入ってくるわけですが、それは後ほど紹介します。
あ、ちなみにオーストラリアでは2週間ごとに給料が貰えることが多いです。(場合によっては1週間ごと)
オーストラリアの労働条件について
オーストラリアの労働形態
オーストラリアの労働形態は大きくフルタイム・パートタイム・カジュアル・セルフエンプロイメンドの4つに分かれます。
それぞれについて解説します。
フルタイム(Full-time)
日本でいう正社員に相当
週38時間以上の労働が保証されており、同時に有給休暇や個人休暇(病欠とか)が保障されています。
パートタイム(Part-time)
日本のパートタイムと同じ
週38時間未満の決まった時間の労働。
働いた時間によって有給休暇などの保証がある。
カジュアル(Casual)
日本のアルバイトに相当
勤務時間は不規則で、決まった労働時間の保証もない。有給休暇なども付いてない。
あと、解雇にあたり事前通告が無くても違法になりません。つまり、いつクビにされるか分からないってことですね。
セルフエンプロイメント(Self-employment)
自営業者のこと。
ワーキングホリデーの場合、Uber Eatsが代表的なセルフエンプロイメントの例だと思います。
ABN(Australian Business Number)の登録が必要で、税金の申告や支払い、スーパーアニュエーション(後で解説します)の支払いや労災保険の加入などを自分で行う必要があります。
おそらく、ワーキングホリデーでオーストラリアに来る人のほとんどはカジュアルの形態で仕事をすることになります。なぜなら、同じ雇用主の下で最長6カ月までしか働けない条件でパートタイムの労働形態を雇用主がなかなか取らないからです。
で、重要なのはカジュアルの場合、最低賃金は19.49ドルに25%増しの24.36ドルになるという事です。
有給休暇や労働時間数の保証が無く、いつ解雇されるか分からないという不利益を補填する代わりに最低賃金を割増しますよ。ということです。
つまり、仮に給料が20ドルで最低賃金の条件をクリアしているといっても、その場合はパートタイムかフルタイムの雇用形態になり、有給休暇や個人休暇が保証されていることになります。
逆に言えば、給料が20ドルで有給休暇などが付いていなければそれはオカシイということです。
ここは割と誤解される所です。
オーストラリアのアルバイトに相当するカジュアルの最低賃金は24.36ドルです。
日本食レストランやその他ローカルで働く場合、基本はこの24.36ドル以上の賃金を貰えることになります。
ちなみに、日本ではアルバイトにも保証されることがほとんどの交通費支給はオーストラリアでは基本保証されません。なので出来るだけ交通費をかけない距離の仕事場を見つけることが重要です。
ワーホリの税率
貰った給料に対していくらかの税金を払う必要があります。
ワーキングホリデーの場合、ワーキングホリデー専用の税率が課されます。
税率は以下の通りです。
課税所得
$0~$37000 15%
$37001~$90000 32.5%
恐らくワーホリで年間90000ドル以上稼ぐ人はほぼいないと思うのでこれ以上は書きません。基本15%だと思ってもらえれば大丈夫です。
つまり、カジュアルの場合24.36ドルの給料に対しこのワーホリ税率を引いた手取りの最低時給は約20.7ドル(約1550円)です。うん十分高い。
割増賃金について
正直この割増賃金に関しては業種によってかなり異なるみたいです。
色々調べたのですが、煩雑なうえ英語を読むのが面倒だったので詳しく書けません。
ただ、土曜日勤務で1.2倍、日曜日勤務で1.5倍、そしてなんと祝日に働けば2倍の給料が貰える業種もあるそうです!(2.5倍とも聞いたことありますが定かではありません)
深夜手当はもちろんあります。25%増以上だと思います。
日本と比べて休日に対する手当がしっかりしていますね。
オーストラリアの人は休日をとても大切にする習慣があり、その休日に働くことに対して多くの賃金を払うことになっているんですね。
日本もそうあって欲しいです。まあ無理ですが。。。
退職年金(スーパーアニュエーション)について
オーストラリアでは雇用主が従業員の年金ファンドの口座に定められた金額分を年金として支払います。なのでオーストラリアでは年金専用口座を持つことになります。
月450ドル以上の給料をもらう人を対象に、給料の9.5%の年金を従業員の年金口座に支払います。
ちなみに、日本では給料の9.15%が厚生年金として天引きされますが、こちらでは何と、給料とは別に給料の9.5%相当額が年金として年金口座に振り込まれます。貰える給料から天引きではなく追加で年金の積み立てをしてくれるのです!
ここが日本と大きく違う所ですね。
年金口座なので一般的には65歳にならないとこの口座からお金を引き出すことは出来ません。ただし、ワーキングホリデーや学生ビザやビジネスビザの方はビザが失効し、オーストラリアから完全出国すれば積立金を取り戻す事ができます。
しかし、ワーキングホリデービザの場合、そこから65%くらい引かれるので微々たる割合しか戻ってきません・・・(学生ビザビジネスビザの方は35%引かれるのでワーホリの人よりも多くもらえる)
とはいえ、月1000ドルペースで6カ月働いた場合、200ドルくらいは返ってくる計算になりますので、そこまでバカにも出来ません。
違法賃金労働について
日本食レストランの違法労働は常態化している
オーストラリアの日本食レストランで働く場合、よく問題になるのは最低賃金以下の賃金で働かされるという問題です。
これに関してはハッキリ言いますが常態化しています。珍しくもありません。逆に規定の賃金以上で雇っているところの方が珍しいかも知れません。
色んな人から聞いた話だと大体14~16ドル。中には12ドルとかもあるようです。
そういった職場の場合、給料は銀行を通してではなく、直接手渡しになります。
銀行を通すと州の機関にバレますからね。
その代わり、先ほど挙げたワーホリ税率15%は引かれません。
提示された時給がそのまま手取り時給です。口座を開かないのでスーパーアニュエーションも存在しません。
手取りで16ドル(約1200円)であれば、日本と比べれば高い方だと思います。
ただその感覚は忘れた方がいいです。違法は違法ですから!
結局は英語の能力が給料に影響しやすい
とは言っているものの、残念ながらわいも2つのバイト先の内片方は違法賃金で雇われています。給料は16ドルです。
しかし、英語が出来ないワーホリの立場は弱いのが現状です。
違法賃金でも働けるだけマシというのが現実なのです。悔しいですね。
ちなみに、わいはその中でも語学学校ではAdvancedクラスまでいったレベルですから、ローカルの仕事に就けたのではと思う方もいるかもしれません。
しかし、50以上のローカルの仕事に応募したものの、結局面接すらしてもらえなかったのが現実です。ローカルの仕事はそれだけ運とタイミングが重要なのです。
日本食レストランでもきちんと法定賃金を守っている所あります。
そういったところは競争率も高く、求められる英語レベルも高かったりします。
なので、最低限英語は日本で勉強しといた方が良いってことなのです。
最終的にはそこに行き着きます。
まとめ
とりあえず、オーストラリアで働く上で必要な労働条件の基礎知識は全て解説できたと思います。もし何かあればその都度追加してこうかなと思います。
にしても、オーストラリアの賃金は世界的に見ても1位2位を争う高さです。
その代わり物価も高いのでは?という疑問も出てくると思います。
確かに物価は高いですが、工夫次第では日本と同じくらいの支出で抑えられます。
おそらく物価の高さを考慮しても日本より稼げる環境は整っています。
そのうえ、ローカルの仕事に就ければ賃金はキチンと法定賃金を守っていることが多く、そのうえ英語もしっかり勉強できます。
日本食レストランではやはり従業員同士での会話は日本語です。ホールで無い限りほぼほぼ英語を話す機会や聞く機会はありません。
あと、これはわいの個人的な感想ですが、ローカルの方が雰囲気が和やかです。
接客に対しても細かく求められないのでストレスも少ないようです。
せっかくなら、オーストラリアに来たなら現地の職場で働きたいものです。
その為には、何度も言いますが、きちんと日本で出来る限りの勉強はしましょうね!ということです。